経緯
大学のゴミ捨て場に複数のLet’s noteが落ちていたのを研究室のメンバーが見つけたので拾って来たのがきっかけで,Let’s noteを触ってみることにしました.
私は普段MacBook Proを使っていることもあり,正直Let’s noteに対して魅力は一切感じておらず,実際数ヶ月間研究室で熟成しましたが,後輩が持って帰るというので自分も拾ったうちの一つを試してみようということで使い始めてみました.しばらく研究などで一日中使用してみたので,やったことと感じたことについてまとめようと思います.
実際に拾ったのはLet’s note CF-SX3で,6〜7年前のものになります.CPUはCore i7 4510U,メモリは8GBのものが乗っていました.

構築した環境
私は5年ほど前からArch Linuxの環境をちまちまセットアップしていたのでその環境をそのまま載せました.
環境はdotfilesに公開しています.
この環境を入れるだけだったので,2時間程度でちゃんと動くところまでできました.
この環境の詳細やこだわりポイントは別の記事にしようと思います.
発生した問題
スピーカーから音が出ないという問題が起こりました.どうやらLet’s noteは全体的にサウンドカードの構成が特殊なようで,デフォルト設定をいじる必要がありました.
まず,ALSAの設定を変更し,スピーカがつながっているRealTekのサウンドカードをデフォルトに設定します. 設定方法はこちらに書いてありました.asoundconfというソフトを使用して自動設定できるようです.ブログ主様,情報ありがとうございます.
続いて,PulseAudioでアナログスピーカーの音量調整の設定を変更する必要があります.設定方法はこちらに記載されていました.ブログ主様,情報ありがとうございます.
この2つの設定を変更することで,正常にスピーカーから音が出ました.スピーカー内臓のモニタをつなぐとモニタからも音が出たので,正常に動いていると思います.
その他のトラブル
細かい設定上の問題はありましたが,ハードウェア起因のトラブルはこれ以外は出ませんでした.Let’s noteには代名詞というべきDVDマルチドライブがついていますが,これも問題なく動きました.
前に使用していたEee PCでは無線LANが安定しませんでしたが,そのようなこともなく,非常に安定して稼働しています.
メーカー製PCなのに意外とすんなりとセットアップができて驚きました.
ポジティブな感想
ここから使用してみた感想を書きます.まずはポジティブに感じた部分から書いてみます.
よく冷える
私が今まで使用してきたパソコンはEee PC,VAIO Z,MacBook Proでした.どれも値段からOSなど,それぞれだいぶ特殊なものばかりを使っているような気がしますが,全てに共通するある特徴があります.排熱処理が非常に甘く,とても熱くなることです. VAIO Zはキーボード側には熱が来ませんが,裏側が非常に熱くなるのでラップトップと言いつつも膝の上での使用には耐えません.また,Eee PCとMacBook Proはキーボードが熱くなり,タイピングするのも辛いほどでした.
これらの経験から,ノートパソコンとは熱いものだと思っていましたが,このLet’s noteは違いました.キーボードはもちろん熱くなりませんが,背面も熱くなりません.Arch Linuxのインストール中にHaskell Language Serverをビルドするという高負荷な状態が非常に長く続く処理を行いましたが,ほんのりあたたかいくらいで済むほど発熱がありませんでした.多分スマホより熱くならないです.熱くならないという理由からか,ファンノイズもほとんどありません.基本的にHDDのマシンノイズのほうが大きいくらいでした.VAIO ZとMacBook Proは高負荷になるととてもうるさくなるのでこれは驚きです.
基本的には快適な作業性を求めるために各パソコンメーカーは性能を優先した設計にする印象がありますが,それだけではなく,ぜひ静音性と発熱の少なさ(少なくとも人体に影響しないレベル)も求めてほしいと思いました.
大きさがちょうどよい(厚さ含め)
前節で私が今まで使用してきた環境を出しましたが,このパソコンはそれと比べるとだいぶ分厚いという特徴があります.分厚いことは基本的にはネガティブに受け取られがちですが,実際に使用してみるとメリットがかなりありました:
- 寝ながらやってもお腹に刺さらない
- MacBook Proは角張っている上に重たいので寝ながらやるとお腹に突き刺さって作業性が悪いですが,Let’s noteはだいぶ快適でした
- 持ち運び時に角が指に刺さらない
- MacBook ProやVAIO Zといったラグジュアリー感を求めたパソコンは持ち運ぶときに角が指に刺さり痛いです.しかし,Let’s noteは指に刺さるところがないので手で持って持ち運ぶ際にとても快適でした.
- 持ち上げるときに力が入りやすい
- iPadもそうですが,人類の手の大きさに対してものがうすすぎるとうまく力が入らずに持ち上げるのに難儀します.しかし,Let’s noteは厚すぎずうすすぎない絶妙な厚さになっていることで,持ち上げる動きがスムーズに行なえ,非常に快適でした.
これだけのメリットがあるため,カバンに入れて持ち運ぶときには苦労しそうですが,家で使っているぶんにはとても快適でした.
また,12インチということもあり,全体的な大きさがMacBook Pro 13インチと同じくらいで,非常に扱いやすい大きさになっていることも魅力だと思います.
キーボードの打鍵感がよく,疲れにくい
キーボードの感触もとても良いです.古き良きノートパソコンのキーボードと言う感じで,長時間タイピングしていても疲れませんでした.
堅牢性が非常に高く設計されているため,タイピングしても天板がたわまないというのもとても大きいと思います.
最近はずっとMacBook Proのバタフライキーボードを使用していた(お金がなくてアップグレードしていないのでまだバタフライキーボードのMacを使用しています)こともあり,この快適さには驚かされました.
電池持ちが良い
でかいほうのバッテリがついていたというのもあると思いますが,Arch LinuxでYouTubeを見ながらこの記事を書いたり,プログラミングをしたりしてもフル充電からなら10時間ほど持つと思います.6〜7年前の端末であることを考えれば,驚異的な稼働時間だと思います.
ただし,性能的にAndroid開発とかはできないので,そもそも現在のパソコンにかけているほどの負荷がかかっていない可能性もあります.Arch Linuxの環境もXMonad+Alacrittyと,最軽量を極めたみたいな環境になっているのも大きそうです.
DVDマルチドライブがついてる
この節はネタです.
正直いらないですが,備えあれば憂いなしです.D-Subやイーサネットコネクタがついているのもとても良いです.まさにJTC専用端末といったところでしょうか.(バカにしてないです)
実際,イーサネットコネクタがついていることにより,Arch Linuxのインストール時にインストールメディアについている使い慣れないCLIツールで無線LANの設定をする必要がなく,快適だったと思います.
ネガティブな感想
思ったよりポジティブな感想が多く,長くなりましたが,ネガティブな感想も書きます.
分厚い
先程ポジティブな感想のところに書きましたが,もし外で持ち歩くならこの分厚さでは無理ではないでしょうか.カバンがLet’s noteでいっぱいになりそうです.
トラックパッドが小さい
私はArch Linuxでできる限りマウス操作を省いた環境を構築したため,あまり気になりませんが,トラックパッドで操作することになれた人にとってはきついのではないでしょうか.
ただし,スクロールするときに円に沿ってなぞるとスクロールできるようになっているなど,特殊な機能がついているのでもしかしたら快適かもしれないです.あまりつかってないのでわかりませんが.
ディスプレイがクソ
ディスプレイの視野角とコントラスト比が低すぎて視認性が悪いです.また,昔のモデルということもあってか,解像度が1600x900と異常に低く,12インチといえど表示できる情報量が少なすぎるのではないかなと思います.
USキーボードモデルがない
2007年ごろに一度USキーモデルを出したみたいですが,全く売れなかったのか,現行モデルのCF-SVでは選択できません.
法人向けでは流石に輸出もしていると思うので,USキーモデルもあるのでしょうか・・・(もしそうだとしたら日本で買えなくなっているのは謎すぎる)
値段が高い
今使っているものは拾ってきたので0円でしたが,拾った機種の現行のCore i7モデルを買うと吊るしで335,500円になるそうです.高すぎる・・・
おそらく法人向けがメインで,そちらでは大量発注するのでもう少し安くなるんだと思うのですが,流石に高いですね.
まとめ
総評です.
個人的にはみんなが忌み嫌ってるほど悪いパソコンじゃないと思います.巷では「生協に騙されて哀れな大学1年生が買って失敗するパソコン」というレッテルがはられていますが,おそらくそれはとても性能の悪いモデルを買ってしまっているからではないでしょうか.まともなモデルを生協特価で買えばとてもオトクな商品だと思います.
現状日本メーカー単独でパソコンを作っているのはPanasonicとVAIOだけだと思うので,今後もぜひ頑張ってもらいたいと思います.私もWindowsノートを買うときはできるだけこれらのメーカーのものを選ぼうと思います.
余談
この記事を書いたあとでMacBook Proを触ってみたらディスプレイのあまりの綺麗さに感動しました